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プロデューサー「三ちゃん」

 「 喉元過ぎれば熱さを忘れる。」=「収録が終わってしまえばこっちのもの。」

 「Happy X’mas Show♪2006〜聖夜にあの名曲が蘇る!〜」

 本番前ではあり得ない、余裕ぶっかっましまくり、リラックスMAXのドリカムと、この番組のプロデューサー「三ちゃん」(ドリカムとの交際歴17年。パリから帰国直後。)の画像を、僕の控え室の前 DE UP。

 「ちょっと、三ちゃん、なんか頭に白いものが増えましたよ。」
 「そーなんすよ。なんせ、苦労が多いもんで。ははははは。(でも、心は笑っていない。それが、テレビマンの宿命。端で見てるより、遥かに大変な仕事であることを表している。)」
 「ですよね。お察し申し上げます。はい。」

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<今日のお話のテーマ>

「ドリカムと三ちゃんの出会いについて。」

  今から17年ぐらい前のこと、日テレのとある音楽番組の終了後、一人のわかーいADが(たぶん23、4ぐらいだったと思う。)まさに写真に写っている控え室のドアをノックした。

 「あのー、僕、三枝と申します。ドリカム、ほんと、いいと思うんですよねー。で、ドキュメンタリー撮らしてください。」

 さて、この彼の発言についてであるが、ある程度テレビ業界を知っている人なら、すぐに気づくであろう重大な「掟破り」が三つある。

 それでは、詳しく解説しよう。

 その1。「あのー、僕、三枝と申します。」

 これは、あり得ない。普通、アーティストに接触するには、いくら僕らが無名であろうとも、マネージャーを通すのが筋である。彼は、なんの前フリもなく入ってきて、いきなり自己紹介を始めたのだ。物腰と言葉が丁寧だからといって許される問題ではない。「掟破り度5」。

 その2。「ドリカム、ほんと、いいと思うんですよねー。」

 一見嬉しいことを言ってくれているようだか、よく考えてみると、「俺はドリカムいいと思うよ。」といった、少し上からモノを言うニュアンスが含まれている。しかも僕より八つも若い。「掟破り度3」(ただ、三ちゃんは、若い頃から、自然体が偉そうなので、それを差し引いて判断する必要があるかもしれない。)

 その3。「で、ドキュメンタリー撮らしてください。」

 あり得ないMAX。ADの立場を正しく理解している者だったら、絶対に口にしない発言。(ねえ、そう思いますよね、ADの皆さん!)もちろん、当時の三ちゃんは、AD兼編成でもないし、AD兼プロデューサーでもなかった。なのに、絶対視聴率なんか取れない全く無名のバンド、ドリカムのドキュメンタリー番組を企画し、本人との直接交渉に突入していたのだ。

「掟破り度10」

 結論。そんな掟破りの超大型AD三ちゃんは、1990年9月29日25:00から、なんと、本当に、嘘みたいだけど、1時間のドリカム特番を実現させてしまったのだ。

 それ以来、僕は、三ちゃんをずっと尊敬している。

 「三ちゃん、これからもすってきなテレビ番組を僕ら視聴者に届けてね。期待しています!」

 そんな彼が、世界中を飛び回って一生懸命作った番組、どうぞお楽しみに DE 親指はグッ!

 ドリブロガーの皆が、吉田の写真が見たいというリクエストに、よろこんでお応えーっ!(僕もたまにはイイヤツなのだ。)