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「あの人」とは、この人。

 日本の宝。本当の本物。リズムパターンやコード進行を軽々と飛び越え、音楽には壁がないことを証明できる数少ないアーティスト。不断の努力を喜びに変えられる人。

「つべこべ言わずにライヴを見ろ!」
上原ひろみ、だーーー!!!

 そして、彼女と共に鉄壁のトリオをつくる、二人の相棒。

 左が、トニー・グレイ(ベース。彼も6弦。僕よりちょっと上手い。)、右が、マーティン・ヴァリホラ(ドラムス。吉田にドリカムのダンサーをやらしてくれと、熱心にアピールしていた。)。

 二人もすんごいミュージシャン。

 上原ひろみを支えながらも、自己主張は決して怠らない。時には三つどもえの激しいバトルもあり。

 てなわけで、終演後、興奮覚めやらず DE 楽屋で記念写真。

★ ★ ★

 上原ひろみがどうして凄いか、おしえて、ア・ゲ・ル。

 作曲がすごい。

 あのね、こんなのありー?って、言うほどの自由さ。最初に言ったけどリズム、コード進行共に、縦横無尽、あっちこっちを行ったり来たり。

 僕みたいなポップスをやってる人間からすると、憎たらしくなるぐらいの天真爛漫音楽。

 それでありながら沢山の要素を一曲にまとめ上げ、複雑怪奇な印象を全く感じさせないアレンジの手腕は、天才的。

 メロディーに至っては、スタンダードになりうるものばかり。クラッシック、ニューオルリンズ、日本の童謡、などなど、美しいメロディーをDNAとして持つ、あらゆるジャンルの音楽が、驚くほど自然に同居する。

「同じ作曲家として、もう、いや〜ん。」

 演奏がすごい。

 驚異的に鍛え上げられた小指、薬指を軸に、ピアニシモからフォルテシモ(あーいがー、すべーてさぁ〜。)まで、スローから超高速まで、驚くほどの正確さと表現力を持って、感情むき出しで演奏する。

 時には立ち上がり、時には踊りながら、時にはピアノに肘鉄を食らわし(君はK-1ファイターか?)、やり放題やる。

 僕は楽器を”鳴らす”ことの出来るミュージシャンが大好きだ。彼女はそのパワーで、ピアノをブリブリ言わせる。

「同じ演奏家として、ま、参りましたー!」

 根性がすごい。

 男でも大変な音楽の世界。このご時世では、楽器を持って飛行機に乗るだけでも悪戦苦闘の連続。

 肌の色、男女の違いによる差別も日常茶飯事という。

 そんな中、シンセをしょって雨の日も風の日も、世界中を飛び回る。この本番日も、自分でシンセしょって歩いて会場入り。

 ひたすら謙虚で、自分に厳しい。

「同じ人間として、いつも、尊敬してます。」

★ ★ ★

 さーて、みんな分かったかな〜?

 分かった人は、明日、CDとDVDを買うこと。はーい。