「あの人」とは、この人。
日本の宝。本当の本物。リズムパターンやコード進行を軽々と飛び越え、音楽には壁がないことを証明できる数少ないアーティスト。不断の努力を喜びに変えられる人。
そして、彼女と共に鉄壁のトリオをつくる、二人の相棒。
左が、トニー・グレイ(ベース。彼も6弦。僕よりちょっと上手い。)、右が、マーティン・ヴァリホラ(ドラムス。吉田にドリカムのダンサーをやらしてくれと、熱心にアピールしていた。)。
二人もすんごいミュージシャン。
上原ひろみを支えながらも、自己主張は決して怠らない。時には三つどもえの激しいバトルもあり。
てなわけで、終演後、興奮覚めやらず DE 楽屋で記念写真。
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上原ひろみがどうして凄いか、おしえて、ア・ゲ・ル。
作曲がすごい。
あのね、こんなのありー?って、言うほどの自由さ。最初に言ったけどリズム、コード進行共に、縦横無尽、あっちこっちを行ったり来たり。
僕みたいなポップスをやってる人間からすると、憎たらしくなるぐらいの天真爛漫音楽。
それでありながら沢山の要素を一曲にまとめ上げ、複雑怪奇な印象を全く感じさせないアレンジの手腕は、天才的。
メロディーに至っては、スタンダードになりうるものばかり。クラッシック、ニューオルリンズ、日本の童謡、などなど、美しいメロディーをDNAとして持つ、あらゆるジャンルの音楽が、驚くほど自然に同居する。
演奏がすごい。
驚異的に鍛え上げられた小指、薬指を軸に、ピアニシモからフォルテシモ(あーいがー、すべーてさぁ〜。)まで、スローから超高速まで、驚くほどの正確さと表現力を持って、感情むき出しで演奏する。
時には立ち上がり、時には踊りながら、時にはピアノに肘鉄を食らわし(君はK-1ファイターか?)、やり放題やる。
僕は楽器を”鳴らす”ことの出来るミュージシャンが大好きだ。彼女はそのパワーで、ピアノをブリブリ言わせる。
根性がすごい。
男でも大変な音楽の世界。このご時世では、楽器を持って飛行機に乗るだけでも悪戦苦闘の連続。
肌の色、男女の違いによる差別も日常茶飯事という。
そんな中、シンセをしょって雨の日も風の日も、世界中を飛び回る。この本番日も、自分でシンセしょって歩いて会場入り。
ひたすら謙虚で、自分に厳しい。
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さーて、みんな分かったかな〜?
分かった人は、明日、CDとDVDを買うこと。はーい。