徳永さんが歌う「やさしいキスをして」
を、聴かせて頂いた時、作曲者として、天に
吸い込まれるような感覚に包まれました。
徳永英明という、優秀なソングライターであ
りながらシンガーとしても秀でた表現力を持
ち合わせるアーティストはそうめったにいる
もんじゃありません。
そんな徳永さんが「LIVE MONSTER」で
「やさしいキスをして」を歌って下さった時、
実際僕の足は宙に浮いたのです。
自分が生んだメロディーが僕を離れて一つの
作品として存在した瞬間。
吉田美和の歌詩が、秀でた歌手によって解釈
され、新たな輝きを放つ瞬間。
長い音楽の歴史が証明している様に、その曲
を生み出した人物やオリジナルとして表現し
た歌手は忘れ去られる運命にあります。
たとえ記録として残っても、記憶には残らな
くなるのが常です。
ドリカムの楽曲も、いつかは、吉田美和の名
前も、もちろん中村正人の名前も、意識され
なくなるでしょう。
でもこうして歌っていただくことによって、
作品自体は、より永く人々の耳に届き、より
多くの人々の唇を振るわせるでしょう。
作家として、こんな幸せはありません。
今日も何処かで、ドリカムの歌が歌われてい
る。
たとえ「ドリカム」自体は好きじゃなくても。
たとえ「ドリカム」を知らなくても。
「ドリカム」の「詩」が、誰かの心を動かし
ている。
日本テレビ系
「LIVE MONSTER
MASATO NAKAMURA MUSIC SHOW」
<放送日時> 2015年3月1日(日) 23:30~23:55
<司会> 中村正人
<演奏> FUZZY CONTROL
いつもの時間に、いつもの場所で。
残り少ないデートを、徳永さんの至高の歌で。