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Ms.ローリン・ヒル様にひれ伏した夜。

Ms.ローリン・ヒル様のライヴを見に、ビル
ボードライブ東京に行ってきた。

今回も僕の席の向いには、シェリル・ミワリン
がいたのだけれど。

僕は「アンチ」Ms.ローリン・ヒル様のひと
りであった。

何故なら、The Fugeesのボーカルとして彼女
が登場したとき、はっきりとR&Bの歴史に
「線」が入ったからだ。

つまり、彼女の登場が、僕が愛してやまない
60年、70年、80年代R&Bの終焉を意味し
、僕がもう知ったかぶりができない新たな
R&Bの幕開けとなったからである。

しかも、ヒップ・ホップのスーパースターと
して、ラッパーとして、女優として、オール
ドスクールの僕らには眩し過ぎる存在だった。

ところが、僕らが目撃したのは、音楽的にも
ショー的にも最高レベルでありながら、まさ
に60年、70年、80年代R&Bの伝統を継承した
ライブであった。

とてつもなくグルーヴィーでハイエンドなバ
ンドメンバーを、あたかもジェームス・ブラ
ウンのように自在に操る彼女。

しかも、彼女自らが切り開いた次世代R&B
の要素もたっぷりと堪能できる。

一音もぶれないピッチと正確なリズム。

永遠続けることができる高速ラップ。

カラダの一部の様にかき鳴らすギター。

「オレはオールドスクール。ローリン・ヒル
はわからねえ!」なんて言っていた僕は、
こなごなに打ち砕かれ、ハートを打ち抜かれ、
ひれ伏してしまった。

そんな僕を見ていたシェリル・ミワリンが
「ほら〜〜〜!」と言っていたような気がす
るのだが。

POPアイコンになることを拒否し、ひとりの
崇高なR&B/ヒップ・ホップ・アーティスト
として存在する道を選んだであろう、
Ms.ローリン・ヒル。

完全に、やられた。