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ドリブログ ARCHIVES

横須賀ベイベー


「ふー。」

大きなため息をついて、とっておきのキューバン・シガーに火をつけた。

まるで生命体のように魅力的に揺れる煙の中に、今日一日の記憶がフラッシュバックする。

「完璧だ。」

最終リハーサルで確信した。明日のコンサートは、必ず、お客様を満足させるだろう。


とはいえ、オレはただの自惚れやではない。数えきれないほどの女性との経験で、痛い目にも、何度か、遭っている。

そんなオレは、いつも、念には念を入れた作戦を立てる。

いざとなったら、オレには必殺技がある。

そう、

ベースを弾きながら、ウィンク百連発攻撃して、親指はグッ。

 

「オレの横須賀ベイべー、今回は、タダでは、帰さないゼ。」

 


★ ★ ★

 

 

横須賀での、ホールツアーのリハーサル終了。

ここ数日間、東京と横須賀を「イッタリキタリ」して、ツアーのリハーサルと新曲のミックスを「イッタリキタリ」した。頭の中も、「イッタリキタリ」してかなりハードだったが、両者とも大満足な仕上がりとなった。

今回の全国ツアーのコンセプトは、ただ一つ。

「DREAMS COME TRUEのニューアルバム

THE LOVE ROCKS

に収録された曲達を、一曲一曲、丁寧に、お客さんに伝える。」



もちろん、CDを買っていただいて、全曲、一発で気に入ってもらえるなら最高。そうなってくれるようにと、全力でアルバムをつくっている。

でも、もちろん、人それぞれ趣味趣向も違うから、あんまりタイプじゃない曲もあったりするだろう。僕らも曲作りに関して、常に新しいチャレンジするので、皆が持つ「いわゆるドリカム」のイメージとは違ってしまって、受け入れられにくい曲もあるかもしれない。

「じゃあ、楽曲がダメなんじゃないの。」なんて言われれば(実際、よく言われたりする)、もちろんプロとして反論することはできない。「人に伝わってこそ、音楽家としての喜びを感じる。」僕、中村は、「うるせー、おれはアーティストだ!好きになってもらおうが、もらうまいが、関係ねーんだよ。」などと、開き直るつもりは全く無い。

「何度でも」がちょっと気に入って、チケットを買ってくれた人。

初期のアルバムが好きで、チケットを買ってくれた人。

友達にチケットをプレゼントされて、来てくれたひと。

知り合いが突然都合が悪くなって、あれよあれよという間に来ちゃった人。

彼女、或は、彼氏が熱狂的なドリカムのファンで、無理矢理連れてこられた人。

どんな理由にせよ、コンサートに足を運ぶのは大変な手間だ。そんな手間を掛けて来て下さったお客さんに、一曲でも好きな曲を増やして帰ってほしい。伝わらなかった曲を、是非、伝えたい。そして、このTHE LOVE ROCKSを「買う」までに至らなかったあなたに、是非、手に取ってほしい。

「そやなァ〜。ホンマになァ〜。
THE LOVE LOCKS通常盤、税金込みで3,059円や〜。

ドリカムのアルバムやったら、軽く10年は楽しめるやろ〜。

1年約306円、1日約0.9円っちゅうことや〜。

しかも、愛情入りまくりの歌詩ブックレットもついとるし、

買っても損は無いと、思うねんけど、なァ〜。」

★ ★ ★

THE LOVE ROCKSツアー アリーナ・バージョンは、アリーナのスケール感を最大に生かした、アリーナ意外では実現不可能なエンターテイメントという手法で、それぞれの曲を丁寧に表現した。

対して、ホール・バージョンは、ホールサイズでしか表現できないストーレートな歌とパフォーマンスで、あなたのハートを揺さぶりたいと考えている。

吉田の、魂の歌を、

僕の、飛び散る汗を、

「そ・れ・は、遠慮しとくわ。」

体験してほしい。

しかも、アリーナツアーでは、行くことの出来ない、あなたの街にも出掛けて行けるのだ。

「それは、最高やァ!」

★ ★ ★


っというわけで、

「よこすか芸術劇場で、お会いしましょう!!!」