「えっ?明日から旅ですか?そりゃー、マズいっすよー。」
進行中のレコーディング(これで、ワタシ、完全な寝不足です。)のためにすっかりブック済みだと思っていた(この方もドリブログでは既におなじみ、)ギタリスト、ムトゥのスケジュールが取れなくなったと聞き、あまりにも急で申し訳なかったが、無理矢理スタジオに来てもらった。
予習する時間がなかったにも関わらず、ユッキー(ドラムス)に引き続き、ヴィンテージなセミアコ・ギターでブイシーなサウンドを提供してくれた。
僕が、今回特に、曲作りやレコーディングで大切にしているのが、「揺らぎ」。
心臓の鼓動はもちろん、自然界に存在する気持ちのよいグルーヴのサウンド(打ち寄せる波や絶え間なく落ちる滝、森を揺らす風の音など。)は「揺らぎ」から来ているという情報を仕入れたので、さっそく作品に取り入れることにした。
なんでもかんでもきちっきちっと作らないと気が済まない性格の僕にとって、想像してたよりも難しい作業となっている。
「揺らぎ」は「いいかげん」や「適当」と紙一重。いや、同じ時だってある。(当たり前だ。「好い加減」だし「ほどよく当てはまる」という意味もある。)
最終的にドリカム品質は絶対条件なので、ひとつひとつの判断(いい揺らぎなのか、ダメな揺らぎなのか。)が大切だ。
で、作業が進むに連れて、とんでもない事に気がついた。
例えば、「1+1」の計算のほうが、「1.139865+1.20657」の計算よりも簡単。
例えば、「真っ赤」を伝える事のほうが、「外に出しっぱなしにして3,4日経ったリンゴの太陽に当たってなかった側のなんとなくくすんだ赤。」を伝える事よりも簡単。
例えば、「良い、悪い」と言い切る事の方が、「ここまでは良いけど、このぐらいは悪いかもしれないし、場合によっちゃ良いってこともあるけど、時間を考えると悪いかも。」と言うよりも簡単。
なんか、理解出来なくても良いけど、分かる様な気がするでしょ。
つまり、「揺らぎ」のある気持ちのよいグルーヴを作るのは、めっちゃ大変だっつーことよっ。ったくー。(ほら、もう既に、きっちりしたくなってる。)
で、「そうか!」と、ポンと膝をたたく。
僕が恋愛から遠距離なのは、僕の恋愛の仕方に『揺らぎ』がないからだ。だから僕の相手をする女性は、心地よくならないんだ。(ここは、きっちりと言い切り型。)
とんだ結論に行き着いたもんだ。だから、レコーディングは止められない。音楽することは、生きる事、リターンズ。
★業務連絡★
MY機長が教えてくれたけど、J-WAVE GROOVE LINE(ラジオ・フェチの僕が激お薦めの番組。これこそがラジオ。)で、ピストンさんと秀島史香嬢が、僕をネタにしてたって本当?スタジオに籠りっきりで聞き逃しちゃったよ。