「間に合った〜。奇跡みたい。」
エドさん、吉田さん、ヴラドーさんが並んで写真に収まったということは、そうです、ミックスもマスタリングも終了したということです。
吉田さんもダブル親指はグッ!で嬉しそう。(着てるジャージはスタジオの近所にあるFBIやCIAになる人たちが行くような大学の生協に潜り込んでゲットしたらしい。)
結局最後まで3時間の遅れは取り戻せなかった。マスタリングのスタートを遅らせてもらいなんとかミックスを完了。すなわち今回のニューヨーク滞在最終日ギリギリ。
ミックスダウンしたばかりのテープを持ってマスタリング・スタジオまで走る。時間にして約5秒。だからソニースタジオは便利だ。
ドリカムの場合マスターとして1曲につき2ヴァージョンつくる。一つはミックスしたままのもの。もう一つはオケは全くそのまんまでヴォーカルだけ少し大きくミックスしたもの。
マスタリングの作業(ドリブログ1015参照)で音がより派手になる分ヴォーカルが潜ってしまうことがある。またアナログで最高音質のマスターテープを作ってもCDでは16ビットに音を圧縮(この行程もマスタリングの重要な仕事でした。)しなければならないので音が変化する。(ダウンロードではさらに圧縮されるので音の劣化は避けられない。)そんな時はヴォーカル・アップ・ヴァージョンを使うことがある。
「それじゃ最初からヴォーカル大きめにミックスすればいいのに。」と思うかもしれないが、僕らのミックスは基本的にそうなっている。ただこればかりはマスタリングにかけてみないと分からない。しかもヴォーカルが潜ってしまったからといってミックスをやり直す時間もバジェットもない。そんな理由から二つのヴァージョンのマスターが作られる。
実際大いに判断に迷ったが吉田さんと相談した結果、詩をさらに明確に伝えたいという理由もあり、ヴォーカル・アップ・ヴァージョンを使用。
結果大正解で完璧印のドリカム品質達成。僕、嬉し涙がキラリ☆
終了後エンジニア達とのしばしのわかれに後ろ髪を引かれつつ、その割には速攻でアパートに帰りパッキング。
「あれっ?一回も使わなかった。」という三脚ちゃんやクッション(?)、さんざん着回した冬物などなんでもかんでもバッグに詰めて帰りの支度は準備万端。
「間に合った〜。奇跡みたい。」と毎回同じこと言ってる吉田さんと僕。
新作をもって帰国できることの幸せ、頂きました。