GWスペシャル!作家中村正人物語 第三話
朝早く目が覚めてカーテンを開けたら(天気予報では今日から天気が崩れるようなことを言っていたのに)ウソのようないい天気に心地よい風。目をつぶってカラダ全体で風を感じていると、数年前まで(レコーディングも含め)頻繁に通っていたカリブの島々の朝を思い出しちょっとせつなくなる。
だって、NYから飛行機でたったの3時間。ニューヨーカーにとっては、東京の人が沖縄の島々に行くような気軽さだ。そういえばカリブのダイバー達がこう言っていた。
「オマエ日本から来たのか。沖縄の海はオレたちの憧れの海なんだ。」と。沖縄出身でもないのに、かなり鼻が高かった。
昨日スタジオでもあまりの天気のよさに、数分間、みんなで中庭に出てみる。エンジニアの「丘群 ガンダム之定 お宅左膳」がうまいことを言った。
「僕らにとってはゴールデン・ウィークならぬ、ゴールデン・ミニッツですね。」
それでは「こどもの日」に送る第三話、始まり始まり〜。
「作家 中村正人。6年掛けて七転八倒の末、東京弁から大阪弁に移行完了。ところが中学で千葉に転校することになり再び関東系の言語に戻さなければならなかった。今考えると、使う言葉によって”いじめ”にあったのは2回目。予想はしていたものの、小学校時代よりは遥かに応えた。
そんな時、現実から逃避させてくれたのが星新一さんのショート・ショート・シリーズ。世の中の様々な教訓をSFタッチで簡潔に描く作品に夢中になった。特に真鍋博さんのカバー/挿絵の文庫は視覚的にも僕の想像力をおおいに刺激してくれた。
本格的に女子を意識し始めたのもこの時期。転校した直後に「キミのそういうヘラヘラした軽い調子が好きじゃない。」と、キッツーイ一撃を食らわせてくれた女の子と、知らず知らずのうちに遊び仲間/文通友達となった。新聞記者の父を持つ彼女は使う単語一つ一つが聡明で大人びていて、僕の憧れの女子だった。必然的に文通という行為にも僕の下心が隠されていたのは言うまでもないだろう。
そんな彼女がたまたま教えてくれたのが庄司薫さんの「赤頭巾ちゃん気をつけて」。登場する主人公「薫くん」と宿敵であり最愛のガールフレンドである「由美ちゃん」の二人に自分たちを重ね合わせては(あくまでも純粋な範囲で)妄想する日々だった。以降、「薫くん」シリーズが僕のバイブルとなり、(幸か不幸か)この本によって思想形成がなされたと言ってもいいかもしれない。この少し偏った「薫くん」への傾倒の仕方は高校生まで続くのである。つづく。」
で、中学受験票に貼った写真と、入学直後の記念写真。僅か2,3ヶ月でこんなに印象が変わるんだね。
ああ、こうしてブロッグった後も、まだまだ気持ちいい風が吹いている。このまま何処か南の島へ逃げてしまおうか。「今日は仕事の気分じゃないなぁ〜。」なんて言って姿を眩ましてしまおうか。そんなアーティスティックな衝動にびくともしないのが僕。女の子から見たらつまんない人種だろうなぁ。
「さっ、シャワーでもあびるか!」
★業務連絡★
ヨヨヨがGW中にも関わらず、モゾモゾしてる様子。気づかぬフリしててもいいから。