ヤングアニマル連載中の『3月のライオン』は、すでに、名作。
じりじりしながら隔週で読んでも、こうして第一巻としてまとめて読んでも、どっぷり状態。
しかも、将棋がまったくわからない、僕でさえ。
『将棋、始めてみようかなぁ』
羽海野チカ先生の作品は、映画好きの僕にとってはたまらない。
1コマ1コマが映画のワンシーンみたいだ。
実際、チカ先生が描いた通りに、映画を撮ってみたいぐらい。
絶望と希望、喜びと悲しみ、その合間に見え隠れするささやかな幸せの瞬間、それぞれが絶妙に交差し、その度に読むひとの心を震わせる。
そこからは、川を渡る匂いだって、風だって、湿り気だって、感じることが出来る。
「六月町」があるであろう東京の下町に、自分が生活している錯覚に陥ってしまう。
毎朝ランニングしてるときに、いつもの橋の上で、桐山 零くんとすれ違っているような気がする。
たまに振り返ると、零くんを囲んだ、ももと、ひなたと、あかりさんの笑い声が聞こえるような気がする。
そして、これからも、彼等を見守り続けるんだと妙に力が入る僕。
ね。こんなかんじに、あなたもきっとなるよ。
「六月町」に引っ越して来なよ。
そんな具合に、すっかり僕を虜にした羽海野チカ先生が、NEWシングル「連れてって 連れてって」の2008年冬期限定盤のために、ジャケットと、なんと16ページにも渡るオリジナルマンガを書き下ろしてくれました。
とにかく、手に取って、また新たな、羽海野チカワールドに浸って下さい。
さて、『3月のライオン』を読み始めて、発見したこと。
アノ作品が、より深く理解できる。これは嬉しい驚き。
アノ作品とは、コノ作品。
あなたも、読み返してみなさい。