ハ ジ ェ メ マ シ テ ー エ 。
「 オ レ 、フ ト リ マ ー ス ! 」
突然、変な日本語とともに、彼は現れた。
そう、誰あろう、彼こそが、「録音侍」ニューヨーク隊員
ブライアン(通称 ブラブラブー)
なのだ。
「えっ!!!英語の歌!!!ミックス!!!
じゃあ昨日までの歌録りは,何のため!!!!
ドリカム、いったい、ツアーの合間にも関わらず、なんのレコーディングをしてるのーー!!!」
答えは、まだまだ先。
しかし、
このブログで、バレる可能性、大。
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彼は、初対面の日本人を捕まえて、必ず、こう言う。
「 ハ ジ ェ メ マ シ テ ー エ 。
ワ タ シ ハ 、 ブ ラ イ ア ン 、 デ ー ス 。
オ レ 、 フ ト リ マ ー ス 。」
ちょっと、彼の言葉を、日本語に直してみよう。
「はじめまして。
私はブライアンと申します。
私は、たいへん大きな体をしていますが、けっして怪しいものではありません。 あしからず。」
という、意味らしい。
ここで、大きな謎が二つ浮かび上がった。
その1。誰が、こんな日本語を教えたのか?
その2。正しい日本語を教えたのにも関わらず、なぜ彼は、未だに、修正しないで、間違った日本語を使い続けているのか?
「謎その1」については、だいたい予想がつく。
名盤「beauty & harmony」に収録されている、「つめたくしないで」のミュージックビデオで、ブライアンと共演している女性、あの人に違いない。ちなみに、その当時(10年前)のブライアンは、今の半分くらいのサイズだった。時間があったら、是非、ビデオをチェックしてほしい。
「謎その2」については、専門家達はこう見ている。
多分、これを言う度に、結構「ウケる」のだろう。それに味を占めた彼は、わざと修正しないのだろうと。すなわち、確信犯であると。さすがは専門家。かなり、頷ける。
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彼とは、もう10年以上のつきあいになる。
吉田の一枚目のソロアルバム「beauty & harmony」のレコーディングを、ニューヨークのエレクトリック・レディー・スタジオ(ジミー・ヘンドリックスのスタジオとして有名。吉田をはじめ、ディアンジェロ他、沢山のアーティストが、ジミーのお化けを見たと証言している。)でおこなった時、彼はそこで、アシスタントエンジニアとして働いていた。
その時のブライアンの印象は、サイアクだった。
愛想は無いし、態度はでかいし、彼の仲間達も認める変わり者だった。
ロンドンのスタジオのアシスタント(「ティーボーイ」と呼ばれている。名前が示すように、彼らは一日に百回以上は、ミルクティーを入れてくれる。)にすっかり慣れていた僕は、かなり面食らった記憶がある。
こんなこともあった。
ある日のこと、スタジオのコーヒーが無くなっていたので、彼をティーボーイのつもりで(もちろんアシスタントとしてリスペクトを持って)、こう頼んだ。
「ねえ、ブライアン。コーヒー無くなったんだけど、入れてくれない?」
すると、彼はこう答えた。
「オレは、コーヒーは飲まない!」
「!!!!!!!。」
レコーディングが終わるまで、一滴のコーヒーも飲めなかったことは、言うまでもないだろう。
そんな彼と僕は、SF映画のファンということで意気投合。(やっぱり変だ。)「愉快なバディー(仲間)」になってしまった。
実は、彼は、本当にハートのあるやつで、ニューヨークに引っ越した時も、いろいろいろいろ、面倒をみてくれた。
僕の間違いだらけの英語も、いまだに、忍耐強く修正してくれる。
(これにはマジで感謝している。)
数えきれないほどのジョークも教えてくれたし、ニューヨークでしか通じない、悪い言葉も教えてくれた。
はじめて、メッツの試合に連れて行ってくれたし、大リーグやホットドッグの楽しみ方も教えてくれた。
ガイドブックでは決して教えてくれない、地元ならではの流儀も、こっそり、伝授してくれた。
しかも、僕のアパートにあった、自慢の真っ白なソファーに、赤ワインを、ブチマケてくれた。
「ほんま、エエやつやァ〜。」
っと、いうわけで、
ブライアンが合流して、ますます賑やかな、スターチャイルド・スタジオだ。
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そこで、衝撃公開!ツーショットの記念写真。
最近、◯ッパイが大きくなったと自慢する彼と、相変わらずグッドシェイプを保っている僕。